2013年12月19日木曜日

先進的ICT利活用教育推進事業なるものの所感


 ちょっと気になる記事があったので、所感を書いてみます。

県立高新入生の学習用端末、負担5万円 高額、強制的と批判も [佐賀県]

佐賀県の高校生がWindowsのタブレットPCを買わされるというお話です。

教材としては、5万円はかなり高いのは、間違いないです。そのことから「高い」という批判的な記事を多く見かけます。記事を読むと…まあ、入札業者が1社とか、「まあ田舎ですから」的に見慣れた感じもあり、批判はごもっともだと思います。

しかし、事の本質はそうではなく…

高校生がタブレットを使うことの価値がどれだけあるか?

…だと思います。

まず、PCの仕様を見てましょう。

平成26年度に県立高校全校で新入生が使用する学習用パソコンを決定しました

 うーん。。。搭載ソフトは、Officeと辞書だけかい・・・。

 そもそも…

タブレットを使うことで、どんだけ素晴らしい人材を育てれるか?

…が伝わってこないよ。


まあ、色々と調べてみると、どういうことに使いたいかは、なんとなく見えてきた気がします。

タブレットだけではない、佐賀県学校IT化の要「教育クラウド」とは

なるほど。SEI-Netとというシステム用の端末として、全生徒が利用するというとらしい。

これは、いい取組だと思う。そして、このシステムを利用するための端末を全生徒がもつことは、大変に意義のあることだし、是非成功してもらたい。


取り組み自体は、非常に素晴らしいのだが、そうなると冒頭の問題点は大いに気になる。
問題だと思うところを挙げてみる。

1.生徒(保護者)が5万円で指定のタブレットを買うというのはいかがなものか?
  しかも、業者は1社で、地元の教材屋(!?)と。
  安く仕入れるなら、メーカーから仕入れたほうが良くないか?

2.金銭感覚がおかしい。
  「市価17万のパソコンが5万で買えます。」とかが必要なワケではない。それよりは、
  「市価7万円のパソコンを支給します」であるべきではないか。
  ノートPCなら十分だし、タブレットである必要性は、公募時の話題性・インパクトくらいしか
  ないじゃないか。


3. 選択の自由がない。
  自腹で5万払うなら、ほかの選択肢があるように思える。
  Officeはマクロが不要だとすれば、Windows RTでも問題ないだろうし、辞書が「いくらする 」
  とか言い訳がましく書いてあるが、SEI-Net自体がネットワーク接続を前提としているのだから、
  無料のオンライン辞書で良くないかい?



全体的に、やろうとしていることは、間違っていないと思う。けどね・・・。

子供をダシに金儲けしてないかい!?

まあ、高校時代から、こういう大人を間近で見ると、「大人の世界」の耐性が強い子が育つかもしれませんね。



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